「お客さまにストレスを感じさせる話し方はやめよう」~間違いだらけのクレーム対応(10)|クレーム対応ドットコム公式サイト

2018-02-27

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「お客さまにストレスを感じさせる話し方はやめよう」~間違いだらけのクレーム対応(10)

「お客さまにストレスを感じさせる話し方はやめよう」~間違いだらけのクレーム対応(10)

接客するうえで何の気なしに使っている丁寧語や尊敬語にも間違いがあり、お客さまに不快な思いをさせている可能性があります。マニュアルにある接客用語だったとしても、それが本当に正しい日本語なのかどうか、改めて確認する必要があるでしょう。

「よろしかったでしょうか?」でイラッとさせられる

お店で店員からこんな言葉をかけられて、違和感を覚えたことはないでしょうか。

「~でよろしかったでしょうか?」

例えば、クレジットカードでの支払時に、「1回払いでよろしかったでしょうか?」。……なぜ、「よろしかった」と過去形なのか。その店員とお客さまとの間に、過去に何らかのやり取りがあったのならわかります。

お客さまが以前に、「1回払いにするか2回払いにするか、どうしようかな~。ちょっと考えます」と判断に悩んでいたことがあり、精算の段階で確認のために「1回払いでよろしかったでしょうか?」と質問するなら、文脈的におかしくはありません。

しかし、そういった過去のやり取りが全くないお客さまに対して、「1回払いでよろしかったでしょうか?」と過去形を使って尋ねることは、誤った言葉の使い方です。

お客さまによっては、このナゾの接客用語に押しつけがましい印象を受け、イラッとさせられたりストレスを感じたりする人もいるはず。「過去にあなたとお話しして、1回払いするとかしないとか言いましたっけ?」とクレームを付けられてもおかしくはない事例です。

お客さまに対して、丁寧な言葉を使うことは大切です。また、何回払いにするかを確認することは必要な手順の一つです。聞くこと自体は接客の手順としておかしくないのに、言葉の選び方一つで、お客さまに与える印象が台無しになってしまうこともあるのです。

「よろしいでしょうか?」という言葉を選んでいれば、そのような余計な印象は与えずに済んだことでしょう。

何がハンバーグ定食に「なります」?

その他にも、使われた時に気になってしまう接客用語はいろいろあります。

「こちらハンバーグ定食になります」
「1万円からお預かりします」
「お皿のほう、お下げしてよろしいでしょうか」

これらも、以下のようにした方がスッキリとしていて相手に違和感を与えません。

「ハンバーグ定食です」
「1万円をお預かりします」
「お皿を、お下げしてよろしいでしょうか」

さらに、接客用語ではありませんが、ビジネス上でよく使いがちな間違った言葉として、「ご苦労様です」「了解しました」があります。

「ご苦労様です」は本来、目上の人から目下の人に対して使う言葉。目下の人から目上の人に対しては「お疲れさまです」が正しい言葉です。

「了解しました」については、諸説あるものの、昨今では目上の人や外部の人に対して使うと失礼に当たるという風潮が優勢のようです。いらぬ波風を立てないためにも、「承知いたしました」「かしこまりました」を使うのが無難と言えそうです。

どうしてその質問をするのか、改めて意味も考えてみよう

敬語や丁寧語というのは、慣れないうちは使い方が難しいものです。また、言葉というのは時代によって変化していくものなので、正誤の判断にも解釈がいろいろとあって、迷うこともあります。

しかし、明らかに間違った言葉使いで接客している人を見ると、お客さまは「この店は大丈夫かな?」と心配になります。細かいところに目が行き届かない店だという印象を与えてしまうのです。ぜひ、接客の際の言葉使いを見直してみてください。

さらに言えば、言葉使い以前に、「そもそもなぜその質問をするのか」「本当にその質問をする必要があるのか」も改めて考えてみてはどうでしょうか。

たとえば、1000円以下の少額のクレジットカード払いに対しても「お支払い回数は?」と確認したり、毎回必ず「ポイントカードはお持ちでしょうか?」と聞いたり……。それらの行為はお客さまにストレスを与える結果になっていませんか?

その言動を省略したり、洗練した言い方に変えたりした方が、相手にとって心地よい接客となるかもしれません。ぜひ、ストレスを与えない言葉の使い方を目指してください。


 


この記事を監修をしたのは
地村健太郎(ちむらけんたろう)
地村健太郎(ちむらけんたろう)
株式会社C-SOS
代表取締役社長
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