
日本で「クレーム」というと、「不当な要求」や「言いがかり」のようなイメージがあります。しかし本来のクレームは、そのようなマイナスのものばかりとは限りません。ビジネスに生かすことのできる、顧客の生の声も含まれているからです。では、クレームをどのようにして貴重な資源として拾い上げればいいのでしょうか。
クレームを経営に生かすべき、という考え方は正しいか?
よく、「クレームを経営に生かす」「クレームは宝」などと言われることがあります。果たしてこれは本当でしょうか?実は、どの企業にも当てはまるとは言えません。クレーム対応は、手間のかかる業務です。売上・利益が順調に伸びている企業なら、クレーム対応は二の次にして、ひとまずは営業に注力した方が効率的といえるかもしれません。
もちろん、すべての企業がそのような恵まれた環境にあるわけではないでしょう。市場が飽和し競争が激化しているような分野でビジネスをしている企業は、単に営業を強化するだけでは売上・利益を伸ばすことは難しい。これまで通りの商品・サービスの提供だけでなく、ソリューションの提案やアフターサービスといった付加価値の部分で勝負することが重要になってきます。
クレーム対応も重要な要素の一つとなります。クレームはお客様からのメッセージであり、そこには顧客満足の向上や新商品開発につながるヒントが隠されています。クレームを上手に活用することで、企業はさまざまな効果を得ることができます。
競争の激しい市場において他社との差別化を図り、商品・サービスの付加価値を高め、顧客満足度を向上させる施策の一環として、クレームの活用が重要になってくるわけです。
クレームを捨てるのは砂金の混じった砂を捨てるようなもの
しかし多くの企業では、クレームは「処理する」ものであり、「活用する」ものとは考えられていません。それはなぜでしょうか。問題はクレームという言葉の捉え方にあるのかもしれません。英語の「claim」は本来、「契約当事者から出される損害賠償の請求を伴った申し立て」のことを意味します。それがやがて「苦情」を指す言葉としても用いられるようになりました。
実際のクレームには、商品・サービスの改善や商品開発のヒントにつながる有益な「意見」もあれば、単なる「苦情」「言いがかり」のようなものもあります。そのどちらも「苦情」として処理してしまっている企業が多いのが現状でしょう。
そして、処理したクレームをそのまま放置してしまい、二度と振り返ることはない……。それは、貴重な資源をみすみすドブに捨てているのと同じです。せっかく「砂金が混じった砂」を手に入れたのに、「単なる砂だ」と判断して捨ててしまうくらいに、実にもったいないことなのです。
クレームと苦情を分けて、「リクレーム」する
ただ、有益なクレームと、単なる苦情を明確に切り分けることはなかなか難しいものです。1人のお客様から発せられたクレームのなかにも、「商品の改善につながる意見」と、「担当者の話し方に対する不満」が混ざり合っていることもあるからです。問題は、そのようなクレームがあった時にどう対処するか。「担当者の話し方に対する不満」については謝罪して、「商品の改善につながる意見」については、貴重なクレームとして収集し、データ化し、社内で共有し、活用する。
というように、使えるクレームと使えないクレームを切り分けて、適切に対応していくことが大切でしょう。
これまで右から左へと処理するだけで放置していたクレームを、貴重なビジネス資源として再利用する――この行為を当社は、「リクレーム」と名づけました。「リ(re)」は、リサイクル(recycle)やリユース(reuse)のreです。リクレームの仕組みを持つことが、ビジネスチャンスを広げることになります。
また、対社内においてもリクレームの考え方は有効です。普段は放置されている現場社員の声を積極的に拾い上げることは、経営改善につながる重要なヒントとなるからです。
当社C-SOSでは、クレーム対応のアウトソーシングやNPS調査といったサービスを通じて、リクレームの仕組みづくりをサポートしています。
この記事を監修をしたのは

地村健太郎(ちむらけんたろう)
株式会社C-SOS
代表取締役社長
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〒143-8530 東京都大田区平和島1-1-2 NTTロジスコ平和島物流センタ7F
URL.http://claim-csos.com/
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