予約したはずのクリスマスケーキが、ない!「事実を正確に伝える」―新人が最初に覚えるべきクレーム対応[8]|クレーム対応ドットコム公式サイト

2017-12-26

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予約したはずのクリスマスケーキが、ない!「事実を正確に伝える」―新人が最初に覚えるべきクレーム対応[8]

予約したはずのクリスマスケーキが、ない!「事実を正確に伝える」―新人が最初に覚えるべきクレーム対応

自分がミスを犯してしまったことを上長に報告する際、事実だけを伝えるのではなく、自分の意見や感情も一緒に伝えてしまっていませんか? 報告に余計な情報が混ざっていると、重要なことが伝わりにくくなり、その後の上司の判断が間違ってしまう可能性もあります。

予約したはずのクリスマスケーキが、ない!

ある洋菓子店で、こんなことがありました。そのお店ではクリスマスシーズンになるとクリスマスケーキの予約を受け付けていました。

今年もたくさんの予約を処理するなかで、ある新人店員がミスを犯します。クリスマスケーキの予約のうち1件について、工場へオーダーするのを忘れていたのです。

そしてオーダーを忘れたまま、クリスマスイブの日を迎えます。たくさんのお客さんが予約したクリスマスケーキを取りに来る日。お店の冷蔵庫は、すでに工場から送られてきたケーキでいっぱいになっています。

新人店員は、保管されたケーキと今日引き取りに来る予定のお客様リストを照合している時に、自分が予約を受けたケーキが一つ足りないことに気づきました。オーダーの記録をチェックしてみたところ、そもそもオーダーした履歴はありませんでした。どうやら、自分がミスをしたようです。

しかし、気づいた時にはもう遅く、まもなくお客さまがケーキを受取りに来てしまいます。新人店員は、うまく事態を収拾する術も思いつかず、上司に報告・相談することにしました。

さてこんな時、あなたが店員ならどのように報告するでしょうか。

ごまかしたり事実をねじ曲げたりするのはダメ

一番悪い対応は、とぼけたり、ごまかしたりすること。

「そんな予約、受けた記憶はありません」「いやー、確かにオーダーしたんですけど……」などとごまかして、自分の責任を逃れようとする。これは最悪の例ですが、そこまでひどくはないにしても、自分を守ろうとして事実を正しく報告しない人はよくいます。

「クリスマスケーキの予約が立て続けに入ってきて、店内もバックオフィスも混雑していた時だったので、よく覚えていません」「オーダーする端末にエラーが出て、何度かやり直していたところ、お客様がイライラしだした様子だったので、焦ってミスしたのかもしれません」といったように、言い訳を挟んで説明してしまうのです。

ウソは言ってはいませんが、必要ではない情報も織り交ぜて報告しているので、上司を混乱させることになりかねません。

例えば、工場やお客さまにも非があるようなニュアンスを含めて報告すると、それが原因で上司を勘違いさせ、間違った判断をさせてしまう恐れがあります。

そして最終的には事実が明らかになり、自分の責任であることが発覚した上に、お店・会社には大損害を与え、お客様は大迷惑……そんな大問題に発展してしまうこともあるかもしれません。

事実だけを、ありのままに伝える大切さ

もし何らかの失敗を犯してしまい、それを上司に報告する場合は、ごまかしやウソは決して言わず、自分の感情は挟まず、客観的な事実だけを整理して過不足なく伝えることが大切です。

「申し訳ありません。私のオーダーミスで予約のクリスマスケーキが1つ足りません」「本日、お客さまが予約しているはずのケーキを取りに来られた場合、どのような対応をすればよいでしょうか?」

「こんな報告をしたら、上司に“できないやつ”と思われるかもしれない」という保身の気持ちは捨て去ってください。ごまかしや感情論で不正確な報告をすれば、問題は収拾するどころか一層悪化し、結局は自分を悪い立場に立たせることになるからです。

新人のうちはたくさんの失敗をします。失敗をしながら仕事を覚えていくのですから、失敗自体はむしろ歓迎するべき。ただし、失敗した後には正しい方法でリカバーすることが大事なのです。


 



この記事を監修をしたのは
地村健太郎(ちむらけんたろう)
地村健太郎(ちむらけんたろう)
株式会社C-SOS
代表取締役社長
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