「クレーム対応で感動したエピソード」から分析するクレーム対応で大事なこと|クレーム対応ドットコム公式サイト

2017-05-09

C-SOS
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「クレーム対応で感動したエピソード」から分析するクレーム対応で大事なこと

クレーム対応で感動したエピソード-クレーム対応ドットコム

株式会社C-SOS(シー・エスオーエス)では企業のクレーム対応に関するさまざまなサービスを提供しています。2017年4月に自社で実施した「消費者クレームに関するアンケート(有効回答数1,100)」による、お客さまから寄せられた「クレーム対応で感動した」というコメントの理由を分析すると、ある傾向がわかってきました。

まずは代表的なコメントをご紹介していきましょう。

Q.あなたが過去にクレームを言った結果、良かった、嬉しかった、または感動したご経験を教えてください。

個人的に気に入っていたピザが販売中止になった。そのことを店に人に電話で伝え、"復活を希望"した。すると数カ月後、そのピザが再び店頭に並んでいた。自分のような一人の消費者の意見がまさか反映されるとは思わなかったので、とてもうれしかった。

高級スーパーで購入したミカンのうち2個が"腐っていた"。 2個だけいいので替えて欲しいと頼んだところ、同じ商品プラス最高級のイチゴ2パックを付けてくれた。あまりに立派な品をお詫びとして付けてくれたのでびっくりした。

レストランで注文したご飯に"ビニール片"が入っていた。すぐに店員に報告すると店長が駆けつけ何回も謝ってくれた。とても紳士的な対応だったのでイライラした気持ちも半減した。

不慣れな若いスタッフの"対応に納得がいかず"、後日クレームの電話を入れたところ、責任者の方から折り返しの電話をもらい、丁寧に対応してもらった。やはり大きな企業はクレームの処理も違うと思った。

買った"商品が不良品"だったのでクレームを言ったら、その日のうちに、新しい商品を持って謝りに来てくれた。
※いずれも2017年4月「消費者クレームに関するアンケート」C-SOS調べより引用

回答を頂いたコメントからわかった「クレーム対応で感動した理由」をカテゴライズすると

1. 意見や要望を反映してくれた
2. 期待以上の価値を提供してもらった
3. 誠意を感じた
4. 対応が丁寧だった
5. 迅速に対応してもらった

といった5つの要素に分類することができました。どれも言葉にすると、当たり前のようですが、緊迫したクレーム対応時に"しっかりと"実践するのはなかなか難しいと思います。

C-SOS社:消費者クレームに関するアンケートより

丁寧・誠意・迅速など、クレーム対応で5つの行動が大切な理由

これら5つのクレーム対応行動が、どうしてお客さまに感動を与えるのか。その理由を考察してみましょう。

●意見や要望を反映してくれた

「お客さまからの意見(アドバイス)や要望を企業が受け入れる」ということにお客さまは心理的好感を得るのではないでしょうか。クレームを言うこと自体が、かなりの労力を必要とします。

無下に扱われず聞き入れてくれた上に、さらに改善にまで繋げてくれたのなら、「言って良かった」と感じて下さるのでしょう。

●期待以上の価値を提供してもらった

クレームを言うお客さまにも、ある程度の算段があるのは事実です。もしその期待を超える対応をしてもらったら、お客さまは驚くでしょう。そして、不満や怒りを忘れて冷静になり、自分の行為を見つめ直します。お客さまが冷静になればスムーズに話を進められますから、驚きを与えるということは効果的なテクニックと言えるでしょう。

企業がこのような行動を取る理由は、そのお客さまとの関係向上を図ることに加えて、「クレームそのものに価値を見出しているから」という側面もあります。

●誠意を感じた

「目は口ほどにものを言う」、電話越しでも、話すスピードや抑揚、言葉の選び方から相手の真意は透けて見えてしまうものです。「誠意」は明確に定義できませんが、担当者がお客さまの話を一生懸命に聞き、「あなたのために何とかしたい」と対応する姿勢は心に届きます。裏を返せば、杓子定規なクレーム対応をする企業が多いということです。

電話口からでも誠意を見せられれば、お客さまの信頼をグッと引き寄せられるのです。

●対応が丁寧だった

人は攻撃されると、反射的に自分を守ろうとして、口調や行動の乱れなど、いろいろなことが粗雑になります。クレームを言う側も、言われた側が粗雑な対応をするかもしれない、とある程度予想しています。ところが、予想に反して丁寧で行き届いた対応をされれば、それだけでも驚きを感じ、安心感を覚え、冷静になって話し合えるようになるのです。

ただし、クレームの対象が「態度そのもの」だった場合には要注意です。同じ態度で対応したら、火に油を注ぐようなものですから……。

●迅速に対応してもらった

ここで言う「迅速な対応」には、コストがかかりません。ただ早くやろうと思えばできることです。コストがかからず、それだけでお客さまとの関係を良好にできるのであれば、やらない方がおかしいというものです。

人は、予想外に待たされる事を嫌います。待たされる時間に比例して、不満や怒りは増大します。逆に対応が早ければ早いほど、好感度は上がります。ポイントは、予想外の待ちをなくすことです。


5つの要素がすべて含まれていた感動エピソード

では最後に、これらの5つの要素がバランスよく含まれている「クレーム対応感動エピソード」を2つご紹介しましょう。

食べている最中の商品の中に異物を発見した。カスタマーサービスに電話の上、当該商品を送った。数日後、その異物が何であったかの説明とお詫びのメッセージ、それに商品の詰め合わせセットが送られてきた。
分析の結果、その異物は芋の根っこで、異物混入というほどのものではなかったと思うが、対応が早くとても丁寧で、すごく印象が良かった。その会社も商品も、以前より好きになった。

お菓子に異物が混入していたことで問い合わせをした。原因は、生産ラインの機械の塗料がはげ落ち、そのかけらがお菓子に付着したとのこと。謝罪の連絡と、後日、同社のお菓子の詰め合わせをもらった。
また、「クレームのおかげで工場ラインの見直しをして、破損個所がわかって助かりました」との文面の手紙を頂いた。きちんと対応ができている会社だと思った。

食品・菓子といった口の中に入れるモノは、万が一の事があれば、人の生命までも危険にさらす可能性もあります。それらを製造・販売している企業は、異物混入に関して万全のサポート体制を構築しているともいえるでしょう。


この記事を監修をしたのは

地村健太郎(ちむらけんたろう)
株式会社C-SOS
代表取締役
〒143-8530 東京都大田区平和島1-1-2 NTTロジスコ平和島物流センタ7F
URL.http://claim-csos.com/

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